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ゆるり日乗

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薔薇刑

細江英公写真展 「薔薇刑」を見て参りました。
被写体は小説家・三島由紀夫。
‘薔薇をもって罪を購う’というストーリー。
かなり耽美で残酷、遠くからそっと覗きたいようなショッキングな濃さ。
それでいて三島のまなざしに吸い込まれそうになります。
天才ふたりが作り上げた魔力。

私が三島に持つイメージは
完璧な美意識、天才的な言語感覚、そして、強いコンプレックス。

あれほどの桁ハズレの才能を持っていたのに
この人がほんとうに欲しい物はもっと別のものだったのでしょうか。
鍛え上げられた見事な肉体は美しくてもなんだか哀しい。

親交の深かった美輪明宏が彼のことを語るときには深い慈愛を感じますが、
もしも三島自身が当時の彼のような美貌の持ち主だったら
あんな風に最後を遂げなかったのかも、などと考えてしまいます。
by yo-ru-ha | 2007-01-29 00:25